アプリと同じ音声です。音を出してお試しください。
ɜː(heard)はこもった「アー」、ɑː(hard)は口を開いたはっきりした「アー」。
練習で聞き分けられるようになります
音の聞き分けは才能ではなく、身につくスキルです。Lambacherらの研究(2002年)では、日本人の英語学習者35人が、heard と hard の母音を含む英語の5つの母音を6週間練習しました。5つすべての母音で、練習しなかったグループより聞き取りが伸び、4つの母音では、発音もアメリカ英語の話者から良くなったと評価されました。
やさしい
7ペア短くよく使う単語。子音は語頭の音。
- heard · hard
- fur · far
- firm · farm
- burn · barn
- hurt · heart
- curt · cart
- bird · bard
ふつう
3ペア子音の連続・語末・やや難しい単語。
- stir · star
- perk · park
- lurk · lark
むずかしい
2ペア語中の音・長めの単語。
- further · farther
- person · parson
heard と hard の違いと聞き分け方
heard と hard を聞き分けるポイントは、「アー」の始まり方です。heard の ɜː は、最初から最後までこもった「アー」。hard の ɑː は、口を大きく開けたはっきりした「アー」から始まります。どの声でもこの違いに気づけるよう、耳を慣らしていきましょう。
ɜː と ɑː の発音の違い
ɜː は、口を少しだけ開け、唇の力を抜いて出す音です。舌は口のまん中に置きます。アメリカ英語ではさらに舌を奥に引くか盛り上げてRの響きをつけるので、heard は出だしから終わりまで、こもった「アー」が続きます。
ɑː は、あごを下げて口を大きく開け、病院で「アーと言ってください」と言われたときのように出す音です。舌は低く、奥のほうに置きます。アメリカ英語の hard では、はっきりした「アー」のあと、最後にだけRの響きが加わります。
なぜ日本人には heard と hard が同じに聞こえるのか
カタカナでは、どちらの母音も「アー」になります。hurt と heart はどちらも「ハート」、firm と farm はどちらも「ファーム」、fur と far はどちらも「ファー」です。いつも同じように書かれる音は、耳も同じものとして聞くようになります。
さらに日本語には ɜː に近い母音がないため、ɜː はふつうの「アー」として聞こえ、そう発音されがちです。日本語の「アー」は heart の ɑː にずっと近いので、hurt のつもりで「ハート」と言っても、英語の話者には heart に聞こえやすくなります。
聞き分けるコツは、Rの響きが始まる位置を聞くこと
アメリカ英語の声では、Rの響きがどこから始まるかを聞きます。heard、hurt、firm は、母音の最初からこもった「アー」です。hard、heart、farm は、まず口の開いた「アー」が聞こえ、Rの響きは最後に加わります。
イギリス英語の声では、多くの場合これらのRは発音されません。そのぶん、母音そのものの響きを聞きます。ɜː は口を半分閉じた平たい音、ɑː は口を大きく開けた深い音です。bird と bard、stir と star の違いは、この響きだけです。
further と farther、person と parson のような2音節の単語では、違うのは最初の母音だけで、後半はまったく同じ音です。最初の「アー」に集中しましょう。
聞き間違えると、意味が変わる
hurt は「痛む・傷つける」、heart は「心臓・心」で、My heart hurts.(胸が痛む)のように、1つの文に両方出てくることもあります。firm は「会社」や「固い」、farm は「農場」。fur は「毛皮」、far は「遠い」です。
further と farther はどちらも「もっと遠く」という意味で使えますが、「さらに」「追加の」という意味になるのは further だけです(further questions「追加の質問」)。
聞き分けられるようになる練習のしかた
アメリカ英語とイギリス英語の両方の声で聞きましょう。手がかりは、アメリカ英語ではRのタイミング、イギリス英語では母音の響きと、アクセントによって変わります。両方で練習すると、どちらの英語でも聞き分けられるようになります。
答え合わせはその場でして、1回は短めにします。hurt と heart、fur と far のような短い単語から始め、stir と star、perk と park へ、最後に further と farther へと進みましょう。
同じ ɜː は、walk の ɔː とも聞きまちがえやすい音です。TellApart には work · walk のコレクションもあります。
聞き分けられると、発音も変わる
Lambacherらの研究では、アメリカ英語の話者が、学習者の練習前と練習後の発音を聞き比べました。学習者が練習したのは聞き分けだけでしたが、5つの母音のうち4つで、練習後の発音のほうが良いと判断されています。
上達のペースは人それぞれです。長い練習をたまにするより、短い練習をこまめに続けましょう。
アプリでの使われ方
1回の練習では、いまのレベルから20問が、毎回ちがう声で流れます。20問中17問以上で次のレベルへ進めます。
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